2007年12月08日

忠猫ハモりん

グレーのハモりんは夫つきの猫である。
猫でありながら、まるで犬のように夫の後ろをついてまわり、
顔色をうかがい、
ひざの上にのり、
抱け抱けとせまり、
撫でろ撫でろと甘える。
誰かに愛されていないと、抱かれていないと、触られていないと
生きていけぬやつなのである。
こいつはほんとうに猫なのか。

なので夫が出張に出かけると、ハモりんは欲求不満のかたまりになる。
なぜいない、どこに行った、あいつを出せ、
にゃごにゃごにゃごにゃごと鳴く。

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夫の部屋の前でせつなくも鳴きつづける。
中に入れ、
ほらいないでしょ、いないんだよ、いないね、
と猫を納得させる。

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キミは納得してくれたのかね。
誰かの愛情がないと生きてゆけぬ依存心に満ちた猫は、
ご飯を食べているときでさえ、
食卓とわたしの三段腹のあいだにむりやりもぐり込んでくる。

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ときおり顔をあげるのは、確認しているのだろう。
ちがうや。
そう、ちがうのよ。
だからどいて。

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出張に出る数日前の夫。
徹夜つづきで、気がつくと居間で倒れていた。
そんなときにも、ちゃんとおそばに控えております。
忠猫ハモ。

※本人のキボウにより、目には黒棒を入れました。

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