2007年10月01日

日曜日、雨の新大久保にて

日曜日のお昼過ぎ。外は冷たい雨が降っている。

「贅沢だねぇ、休みの日の昼間からみんなで集まって酒を飲み、旨いものを食べるなんざあ、まことに贅沢なことであるよ」
と誰かが言った。

「オムニ食堂」でサムゲタンを頬ばりながら、
ほんに贅沢なことであるよ、
わたしもつぶやくのである。
熱々のサムゲタンが
冷え切った体のすみずみにまで
じっくりじっくり染みこんでいくのである。

お友だちのyayoiさんは春からとても忙しくて、
ぶじに夏まで生きていられるかどうかわからないと言っていて、
それじゃあぶじに夏を越えられたら飲み会をいたしましょうと約束し、
どうやらぶじに生き延びられたようであり、
「祝!yayoiさんがぶじに生き延びたことを祝って新大久保で愉快に飲んだくれましょう」
という会が催されることになったのだった。

なぜに新大久保かといえば、
それはわたしの好きな街であり、
なぜに午後2時の集合なのかといえば、
田舎から出てくるわたしもこころおきなく飲み食いできる時間を確保するためであり、
yayoiさんを祝う会といいつつ、
わたくし都合の多い集まりなのだった。てへ。

妖しい街に集ったのは総勢7名。
ぶじに生き延びられたyayoiさん、
背が高くて頼りがいのある、とても素敵な男子でありながら
いまだ独り身という謎に包まれたiw@sakiさん、
「はじめまして」と挨拶をしたら、「いえ、もう二回会っているでしょう」と
一瞬表情がけわしくなったおーさん(ごみんね)、
昨日は曼珠沙華の巾着田に行ってましたとニアミスを匂わせる慎ノ字さん、
奥さまが札幌の同じキャンパスに通っていたことが判明したkojiさん、
仕事の都合で二軒目から駆けつけてくれたMの字さん。
そして花柄スカートで気合いを入れたわたくし。

一軒目は「オムニ食堂」へ。
早々に大好物のサムゲタンにありついて気分上々のところに、
チヂミ好き、芋好き、もちもちの食感好きにはこれ以上のものはないぞ、
という感激モノの逸品、「芋チヂミ」なるものに出会って
いささか興奮気味のいいちこなのだった。
うまい。うますぎるぞ芋チヂミ。

しかーし、この日はさらなる興奮が待っていたのだった。

Mの字さんも加わって、二軒目の「元祖宗家ガムジャタン専門店」へ。
韓国食を愛しながらもじつはガムジャタンはおみやげのパック物しか
食べたことがなかったわたくしに、
本物の、しかも元祖の、ガムジャタンは衝撃であった。

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これを例の真っ赤なスープでぐつぐつと煮込む。
肉のうま味がスープに溶け出し、
そのスープをたっぷり吸い込んだじゃがいもの旨いことといったら。
(やはりわたくしは「芋娘」。芋好きじゃ)。

わたしはとなりのおーさんとしっかと手を取り合い、
「我が人生にガムジャタンがやって来たこの日を、
 この日を決して忘れることはないでしょう、ガムジャタンばんざい」
と互いの幸福を喜び合ったのだった。

鍋のあとは、ひとつの鍋はご飯を入れてもらって焼き飯に、
もうひとつの鍋は即席麺を入れてもらう。
うますぎて、幸せすぎて涙が出そうになった。

このお店ではトッポギも食べられたし、ニラチヂミにもありついた。
人数が多いといろいろと食べられるので大変うれしい。

お腹もぱんぱんになり、それでもまだ時刻は6時過ぎ。
焼酎を飲み過ぎてふらふらの足取りで駅前の「カラオケ館」に向かう。
芋焼酎のロックを飲み、ほっとした。
韓国の料理はうまいが、酒がよろしくない。
ジンロだのチャミスルだの甘い焼酎ばかりだ。
甘い酒は酒とは言わぬ。
といいながら、甘かろうがなんだろうが、
けっきょくはぐびぐびと飲むんだけどサ(笑)。

カラオケのなかほどで、iw@sakiさんから「ごいっしょに」と声がかかる。
見ると、画面には、
『虹と雪のバラード』。
なんというお気遣いでしょう。
10歳のときに札幌五輪で何度も何度も聞いた曲。
ジャネット・リンに笠谷。
この歳になって、新大久保という地で、
東京で知り合った人たちと歌うことになるなんて。
まったく、泣かせてくれるなあ。

会がお開きになったのは午後10時過ぎ。
じつに8時間にわたって遊んでいたことになる。
極上の時間。

みなさん、ほんとうにありがとう。
yayoiさん、ぶじに生き延びられてよかったね(笑)。

おまけ:
この会で判明した4つのこと。

◎その1「意外にもせっかち」
ガムジャタンで正面の席にいたMの字さんは、その穏やかな雰囲気とはちがって鍋についてはいささかせっかちであることが判明。
もう食べられるよね、とMの字さん。
いや、まだまだだよ、煮えてないよ、とおーさんとわたし。
そろそろいんじゃない?
だからまだだって。
もういいだろう。
スープが染みたほうがおいしんだって。
ええい、じゃがいもならだいじょうぶだよ、食べちゃえ。
だーかーらー。

というやりとりが延々と続いていたのだった。

◎その2「三段腹」
好物であるサムギョプサルは、日本語でいうところの豚の三枚肉。
韓国のお店では漢字での表記は「三段腹」と書くそうだ。
メニューや看板のあちこちに「三段腹」。
なんだか身につまされる文字なのだった。

◎その3「女王」
めずらしくもこの会ではわたしは最年少であった。
お姉さま、お兄さまたちの前では言動は慎ましく、謙虚に、をこころがけたつもりだったのだけれど、
「いちこ女王」とか「クィーンいちこ」などという単語がときおりどこかから聞こえてきた。
やはり酒が入るとどんどん態度がデカくなるらしい。

◎その4「かわいい声」
カラオケにて一曲目を歌い出したとき。
「歌っている声はかわいいのにね」とだれかが言ったのをわたしは聞き逃さなかった。
やはり歌ってない声はかわいいとはほど遠いらしい。

by ichiko : カテゴリー:美味しい物・酒

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