2007年04月09日

雲は山をめぐり霧は谷をとざす

中央道を山中湖でおりて
シケた湖もどきを眺めながらこじゃれたパスタを食べ、
箱根を目指す。

ねぇねぇ、とんがった山がついてるでっかい壁みたいな、あれ、なに。
...。あの向こうに箱根があるのでございます。
するとあれが天下の険。
まさしく、天下の険。

蝦夷から出てきた民は、眼前にそびえる壁を前に
ただ驚くばかりであります。

芦ノ湖スカイラインという
聞いただけでもうっとりするような名前の道路に入ると
濃い霧に包まれ、そしてどしゃ降り。
富士山はどこよ、
芦ノ湖はどこよ。

強羅の宿に入ると
夕食のお膳には焼酎のボトルがついてきた。
「オカノ様からの贈り物でございます」
この宿はときおり日記にも登場する同級生のオカノの会社の保養所で
彼の紹介で泊まっているのだった。
ふうむ、オカノ、お洒落なことをしてくれる。

翌朝5時に起きてカーテンをあけると
昨晩のどしゃ降りはうそのように晴れていた。
そうよわたしはゴルフのときだけ晴れ女。
外に出ると空気はきりきりと冷え込んでいる。

芦ノ湖に近づくとまたもや霧。
関所跡という案内板を見て
関所だって関所だってと蝦夷から来た民は騒ぎ、
江戸に近い夫は入り鉄砲に出女などとつぶやく。

そして芦ノ湖カントリークラブ。
のぼりくだりの激しい山岳コースでありながら
つらさをカンジさせないのはやはり高原リゾートゴルフである。
奇跡的に谷にも池にもつかまらず
たった一頭のクマくんで一日を終えた。
でっかい富士山に向かってティーショットを打つホールがいくつかあるということだけれど、
雲に隠れて肝心のお姿は見えず。
かわりに眼下には沼津の街、
はるか向こうに駿河湾と大瀬崎が見えた。
すげーっ、これ、すげーよ、
と海に縁遠い山奥の民は叫ぶのであります。

帰りの車のなかではバッグにしのばせておいたバナナを2本食べ、
ケンタによって黒ゴマガーリックチキンセットを食べ、
コンビニでカスタードクリームの入ったワッフルを食べ、
これさえガマンすればメタボな腹ともおさらばできるのによ、
でもこれこそが至福なんであるのよな、
とにっこり笑って旅もそろそろ終わりに近づくのだった。

箱根。
わたしはとても気に入った。

箱根の山は天下の険だ。
雲は山をめぐり 霧は谷をとざす(by箱根八里)
小学校のころにうたった歌のとおりであった。

by ichiko : カテゴリー:旅に出た

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