2006年11月22日

お気の毒でございます

ぴたりと後ろに貼り付く車がいる。
国道に入ってすぐに左ウインカーを出し、車を停めて道をゆずった。

夜の299で、だれかを先に行かせるということはまず、ない。今晩は練習場で320球も打っちゃったし、戦う気力もないんで、どうぞどうぞお行きなさいなという気分。

イラついたようにぴゅーと追い越していく。何のあいさつもない。礼儀を知らないやつめ。まあいいか。

猛スピードで遠ざかる車が、はるか先のカーブで急ブレーキを踏むのが見えた。真っ赤なランプが光る。なんであんなところで踏むんだろう。ぼーっとついていく。

あっ、と気がついたときには測定器がすぐ目の前にあった。とっさにブレーキを踏む。遅いだろうな、いまさら遅いよなあ。通りすぎるときに、測定器のうしろに座っているおっちゃんと目があった。ふげー。

カーブを曲がると、脇道にぱこぱこと赤ランプを点滅させたパトカーが待っていた。いったい何台いるんですかね、まあ、ほんとご苦労なこって。これでは山が燃えているようではありませんか。ああ、わたしは止められちゃうんだろうか、やっぱ止められるんだろうな、どっちなんだよどうなんだよ止めるのかよ。

赤い警棒を持ったおっちゃんが近づいてきたので腹をくくったのだけれど、止められずにすんだ。脇道をのぞくと、さっきわたしを追い越して行った車がいた。お気の毒でございます。わたくしは先に行かせていただきます。

by ichiko : カテゴリー:山の暮らしぶり

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