2006年06月02日

【台湾:三】好吃

台湾に行く大きな理由は、拝拝(パイパイ)、うまいものを食いまくる、そしてお茶の仕入れの3つになる。

ここ一ヶ月、ガラにもなくダイエットなんぞに取り組んでいた。腹のまわりに浮き輪ができても、まあ、食べることがこのうえなく好きなのだからよしとして生きていこうと決めていたのだけれど、あらゆるお洋服が着られなくなるのは困る。かなり、困る。去年買った七分丈のかわいいパンツやミニスカート、あれやこれやのお気に入りのものがどれもこれもびちびちで入らない。普段着はジーンズでしのげるとしても、ゴルフウェアは困る。すべて買い直すなんてイヤ、太るというのはなんて不経済なことなんでせう。

とりあえずはもとの体型まで戻すことを目標にダイエットを始めると、ラーメン一杯を食べるのに苦労するようになった。いつもはラーメンに炒飯までつけていたのに、ラーメン一杯だけでも完食できないのである。

そう、胃袋は伸びたり縮んだりする。小食をこころがけているあいだに、わたしの胃はずいぶんと縮んでくれたようなのだ。ふっふっふ、これでぷるんぷるんの浮き輪とおさらばする日も近いだろう。

しかし、わたしは大いに後悔した。台湾でおいしいものを前にすれば、また胃もぐぐんと伸びてくれるだろう、台湾にいるときだけダイエットを中止にすればいいのだと考えたのは甘かった。ぷちんとスイッチで切り替えるようにはいかないものなのだ。こんなはずではない、もっと食いたい食えるはずだと焦りながらも腹はもうなにも受け付けようとしない。

ぐっちぐっちぷらだえるめすの呪文も使わず、台湾のイケメンにも目もくれず、物欲も色欲も消えかけたいま、わたしの余生に残されたものは食欲しかないというのに、その楽しみさえ失ってはどうやって生きていけというのだ。

胃袋が伸びてもとの大きさに戻ったのは4日を過ぎた後、つまり日本に帰ってからである。ああ、サイアク。

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●珍珠奶茶(チンジューナイチャー)
ミルクティーに、直径1センチぐらいの大きなタピオカ(珍珠)が入っている。極太のストローで飲むと、面白いようにすぽぽぽーとタピオカが口のなかに飛んでくる。

発音できる中国語は数えるほどしかない。珍珠奶茶はそのひとつ。着いた日の夜、街かどの飲み物屋で「ちんじゅーないちゃー」といって、お金を出す。お店の人がなにごとかを聞き返してくるがさっぱりわからん(笑)。あちらも「ううーんううーん」とうめいて困っている。ホットかアイスかを聞きたいのだなと超能力を働かせ(笑)、「アイスちんじゅーないちゃー」とふたたび叫ぶと、「オーケーオーケー」と納得してくれた。なんとかなるものだ。


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●精醸陳年紹興酒
酒はやはりこれ、金ラベルは5年ものだそう。
一杯目は砂糖漬けの梅を入れ、二杯目からはそのままでぐんぐん飲む。


●欣葉(きんよう・シンイエ)
台北に行ったら、なにがなんでもココだけははずせないぞ、というお店。


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・カニおこわ
いつなんどきでも絶対にこれは注文する。
カニの風味や味わいが餅米にぎゅぎゅっとつまっている。


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・切り干し大根のオムレツ
台湾料理の代表、のようなものではないかと思う。
大好き。


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・佛跳牆(ブッチョウジャン・別名ぶっとびスープ)
噂には聞いていたけれど、大きな壺入りで高価なものだと聞いていたので注文できずにいた。こんかいはお友だちもいっしょだし、小さな壺があるというのでさっそく挑戦。

フカヒレ、あわび、干し貝などをいれてじっくり煮込んだスープはいかにも栄養があって、体にもよさそう。台湾バージョンでは、排骨(豚のリブ)やタロイモなども入っている。うす茶色に澄んでいる。

しかし、わたしは一杯しか飲まなかった。それも、フカヒレだけを選びながらようやく一杯を胃におさめた。せっかく出会えたぶっとびスープをこんなふうに粗末に扱ってはいけないのだけれど、ごろんとした臓物と骨のついた豚肉をみた瞬間、あの市場の臭気がよみがえってしまったんであーる。もちろん、スープにはいやな臭みなどはこれっぽっちもないけれど、肉を目にしたとたんにあの臭いと鍋のなかで煮込まれたあやしい肉の塊が浮かんだのでありました。

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●魚団子と春雨のスープ(九イ分にて)
こんなにやさしい味わいなら、毎日でも食べられそう。
セロリのみじん切りがさっぱりしている。
一杯25元。やすー。

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●排骨飯(パーコーハン)
電車に乗る前に、台北駅の地下で食べる。
99元。駅地下だからちょっとお高め、それでもやすー。


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●魯肉飯(るーろーはん)
たぶん、魯肉飯と青菜と切り干し大根のオムレツがあれば生きていけるな、と確信した瞬間。


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●屋根と壁がある店でしか食べません
夜の晴光市場にて。
両親は、子どものころからお祭りなどに出かけても夜店で食べ物を買ってくれたことは一度たりともなかった。汚いんだよ、バケツの水を使っているんだよ、と脅されて育ったので(日本でありながら)、それはわたしのなかでいまも根強く残っており、屋台の食べ物はいっさい食べられない。

どこのお店に行こうか、と相談するときに、「そこは、屋根と壁がある店ですか」とかならず確認する。屋根と壁がない店には行ってはいけません、それがわたしの信念なのだった。

台湾は外食文化なので、三食ともに外で食べることが多い。通勤の途中でお弁当やパンを買い込み、オフィスで仕事をしながら食べたりするんだそうです。お休みの日も、とりあえず起きたら屋台に行って何か食べ、また家に帰ってぐーぐー寝る。

歩いていると、市場で屋台で薄暗い路地の片隅で、いろんな場所でだれかがなにかを食べているのを目にする。朝ご飯か昼ご飯かわからないような時間に、あるいは遅めの昼食なのかもう夕食なのか、何度目のご飯なのかさえわからないような時間に、時を問わずに誰かしらが食べている。この国の人はのべつまくなしに食べているのではないか、と思えるほどに、食べまくっている。それもなんともうまそうに、幸せそうに、食べている。

by ichiko : カテゴリー:台湾旅行記【2006年】

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