2006年04月04日
神仏と春をよろこぶ
ぼっかりとできたすき間、きっと神さまからのごほうびにちがいないと思い、うららかな春の陽気に誘われて、神さまたちに会いに行くことにする。
きのうから二階に来ている仕事の人は、神社仏閣マニアであり、以前から竹寺と子の権現に行ってみたいと言っていたので、本日決行となる。
車一台がようやく通ることのできる細い林道は、杉の林を分け入るようにうねうねと続き、険しい上り坂をいくども越えた深い山の奥に、ひっそりと竹寺がある。標高490メートル、竹林に囲まれた天台宗の山寺は、山岳信仰の道場(霊場)として千年余の歴史を有するそうだ。

本尊「牛頭天王」を祀り、本地仏に「薬師如来」を配し、神仏習合の姿を今に残す東日本唯一の珍しいお寺。寺でありながら、鳥居もある。

さらさらという葉ずれの音とともに、竹林が揺れる。

茅の輪。これをくぐって心身の清浄を願う。

竹の鳥居。

ある神社に通いつめていたところ、神主にならぬか、とヘッドハンティングされたという経験を持つ、神社仏閣に熱い想いを抱く人。
赤い鳥居をひとつ、またひとつとくぐりながら、なにを思っているのだろう。

なにを書くべきか、戸惑う。わたしのねがいごとはなんなのだろう。
竹寺をあとにして、さらに山道を分け入り、どんどんのぼる。
標高640メートル、子の権現。
樹齢800年の杉。そっと手をあててみる。

天台宗 大鱗山雲洞院天龍寺(子の権現)。延喜11年(911)に創建。

360度、視界に入るのは、どこぞの山、山、そして山。

鉄(かね)の大草鞋。足腰の祈願。
数時間の旅だったのだけれど、別世界に行ったような気がした。永遠につづくかと思われるような杉の林道、深い山のなかにひっそりと佇む寺、風になびく竹林、はるかかなたの山々。高いところは神さまに近くなるのか、ただそこにいるだけで、こころやからだが洗われるようだ。
by ichiko : カテゴリー:山の暮らしぶり
