2005年10月28日

砲台の孤独

トーナメント初日。間近でプロの選手のプレーを見るのはやはりとても面白い。朝から快晴。ほぼ無風。ラフには数え切れないほどのどんぐりの実。美しいフェアウェイを見ていると、むしょうに球が打ちたくなる。

○キャディは安達祐実
をを!ことしも安達祐実がいるぞ、と夫と小声で確認しあう。スタートホールのティーショットグラウンドに、ディフェンディングチャンピオン、つまり去年の優勝者である古閑美保がやってくる。PSPのCMで「ゴルフばっかりしちょる~、ああ、合コンしたい...」とつぶやく美人なのだ。バッグを持ってあらわれた古閑選手のキャディさんは、去年と同じハウスキャディ(ここのゴルフ場のキャディさんね)で、なんと、安達祐実にそっくりなんである。ことしも優勝をかけて、同じキャディさんに声をかけたのだろうね。

○群衆の波
横峯さくらと諸見里しのぶは同じ組で、ものすごい数のギャラリーを引き連れていた。すぐ後ろには、宮里藍に古閑美保、服部道子の組。たぶん、本日のギャラリーの80%はこの組についているのではないかと思われるほどの大群衆になっていた。

だいたい2ホールぐらい一緒に付いて歩き、つぎは先回りして3ホール前ぐらいに行って待ちかまえる。3ホール先と簡単に言うけれど、これが、もう、すごい距離。おまけに山あり谷あり。たどり着くまでに、すでに疲労困憊なのだ。ざっと見渡しても6人ぐらいしかギャラリーがいないひっそりとした組もある。いや、そちらのほうが多いだろう。のんびり腰をおろし、お菓子やおにぎりを食べ、名も知らぬような選手のプレーを眺めていると、さくら組と藍組がやってくる。あの群衆は遠目に見ていても圧巻だ。やがて、どっどっどという地響きとともに民族大移動の集団が足早で通り過ぎ、波がひいたように一気に静かになる。わたしたちは人混みを避け、3ホール先まで急ぐ。わたしが選手だったら、藍ちゃんのうしろの組はちょっとイヤだな、と思う。ティーショットのグラウンドから、フェアウェイから、いつも目の前で大きな波がさーーーっとひいていくのを眺めるのは、忘れ去られて、置いてけぼりを食っているようで、ちょっとせつない。

○砲台の孤独
初日は、宮里藍の単独首位にて終了。最終ホールの18番、砲台のようにせりあがるグリーンに藍ちゃんが立つ。ラインを読んでいるあいだ、しばらくじっとその場で立っている。わたしの目は写真機のレンズのように絞られて、藍ちゃんだけくっきり浮かび上がる。うしろに控える大勢のギャラリーも林も山も、ぼんやりかすみ、そこには藍ちゃんしかいない。なんて静かで、凛として、輝いているのだろう。そして、なんて孤独なのだろう。ひとりぼっち、なんだなよなー、としみじみ、思ったのでありました。

by ichiko : カテゴリー:さまよえるゴルフ

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