2005年09月10日
魔の最終ホール
最終ホール18番、左に横たわる池をぐるりと周りこむように深くドッグレッグした先にグリーンが待っている。
半年前、デビュー戦でありながら、この最終ホールでみごとなパーを決めた夫にとっては忘れられないホールでもある。400ヤード、パー4は、やさしいホールにも思えるが、左の池、右のOBラインはプレーヤーにとって大きなプレッシャーだ。
縁起のいい最終ホールをむかえ、夫は自信満々にティーショットを放った。これ以上の場所はない、というベストポジションにボールは落ちた。240ヤード先、ドッグレッグの頂点は、2オンも狙える位置だ。
ティーグラウンドから戻った夫には、ナイスショットだねと言ったわたしの声も耳に入らないようだった。胸さわぎがした。アブナイかも、という予感があった。
ベストポジションからの第二打。アイアンショットはゆるやかな放物線を描き、右のOBラインである崖に吸い込まれていった。打ち直し。それが5回続いた。
ときおり、ゴルフをしていて恐ろしくなることがある。なにかの拍子に、ちょっとしたタイミングで、すべての流れが一瞬にしてすり変わる。あっけないほど、いとも簡単に。
だれかのプレーを見て、あるいは自分で体験して、その怖さを知ってから、常に暗い落とし穴の存在を感じるようになった。ナイスショットを打ち続けているときでさえ、いつも感じる。すぐそばに、すぐ近くに、暗いモノがちらちらと見え隠れする。
by ichiko : カテゴリー:さまよえるゴルフ
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