2005年07月08日

帰りたくね

帰る前の夜、父と母はいつも同じことをいう。
「まだいいじゃない。飛行機はキャンセルしちゃって、もう一週間ぐらいいればいいじゃない」。
早割のチケットはキャンセル料だけで5000円以上、ほかにも手数料を払い、かつ新しいチケットも買わなくてはならない。そんなの、払ってあげるからさ、といつもは節約重視のふたりがそろって「キャンセルしろ」という。

今回は途中から夫が合流したので、帰りは一緒だ。あしたは六本木で食事会の約束があるので、なんとしてでも帰らなくてはならない。夕方は自治会の集会。翌日はあれとこれ...。どうでもいいような、それでいてどうしても参加しなければいけないような、雑事がぞろぞろと待っている。

ああ、帰りたくね。涼しい。楽しい。こうして父と母と遊びまわり、おいしいものを食べ、温泉に入っていれば、ゆるゆると毎日が流れていく。流されていく。これでいいんじゃないか、これでも生きていけるんじゃないか、と繭の中の生活がわたしを誘惑する。ここにさえいれば、なにもかも忘れ、なにもかもから守られているような錯覚におちいる。この場所にくると、いつもいつも、からだのなかのネジがはずれる。

帰りたくねー。しかし、帰らないとわたしはきっと後悔する。

by ichiko : カテゴリー:旅に出た

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