2005年07月05日
不幸を実感する瞬間
ふだんはとくに気にもならないのだけれど、帰省するたびに「ああ、不幸だなぁ」と実感する。北海道で生まれ育ちながら、海のナマものが食べられない。イクラもウニもホタテも食べられない北海道は、イタリアでパスタを食べず、インドでカレーを食べないようなものである。こんな不幸があるだろうか。
海のものは大好物だった。忘れもしない、23歳のとある夜、生タラコを食べたあとに激しい発作におそわれた。このまま死ぬんじゃないかと思った。それが不幸の始まりで、イクラ、ウニなどの魚卵系にアレルギーが出るようになり、ホタテ、アワビ、赤貝などの貝類もダメになった。寿司を食べられなくなったら死んでやろうと思ったけれど、死ねなかった。甘えびやサーモンも食べられなくなったいまは、トロやイカでなんとか折り合いをつけている。
おとといは小樽の天狗山で遊んでから、朝里川温泉のホテルで一泊。夕食は北海道の素材をふんだんに使った、和洋折衷創作懐石料理というものだった。12品ほどの料理で、手をつけずに見送ったものが3品。お造り盛り合わせは、サーモン、甘えび、ホタテ、いずれも味わえず。舌がそのうまさを覚えているだけに、生き地獄のようでもある。
ウニと百合根の玉子寄せ
底にひそんでいた百合根だけを掘り返して食べる。哀れのきわみ。
タラバガニ
ようやく食べられるものがでてくる。
北海道産牛フィレ肉のグリエ
つづいてのアワビ天ぷらは、「火が通っているので大丈夫だろう」と自分に暗示をかけ、生きるか死ぬかの大博打にでる。
ホテルの前はスキー場。
by ichiko : カテゴリー:食、酒、ラーメン
