2005年07月14日
シングルカスク余市10年
「シングルカスクは単一の蒸溜所のモルトウイスキーだけでつくったシングルモルトウイスキーの中でも、特別に選ばれた一つの樽のものだけでつくったウイスキー」(ニッカウヰスキーのホームページより)
余市蒸留所の「ウイスキー博物館」の奥には、世界の銘酒をずらりと並べたカウンターパブのような「ウイスキー倶楽部」がある。お金を払えばそのいくつかを飲むこともできるし、工場見学に来た人のためには無料試飲のウイスキーも用意されている。この「無料」で試飲できるものが、「シングルカスク余市10年」なのである。ありがたくて、うれしくて、涙がでた。なんて太っ腹なんだろう、ニッカくん。
1センチにも満たないウイスキーが光る、ワンショットの小さなグラスを受け取る。カウンターの上に置いてある空のグラスを取り、水さしからなみなみと水を注ぐ。小さなふたつのグラスを宝物みたいにたいせつに持ち、カウンターのすみっこに移動。一緒にまわっている見学ツアーのうるさいオヤヂたちから逃れるために。
顔を近づける前から、小さなグラスのまわりには強烈な香りがこぼれている。甘くて、華やかで、豪華な匂いに、飲みくだす前からほろ酔いになる。ひとくち舐めて、舌がびりびりと熱くなりかけたところでもうひとつのグラスから水を飲む。強烈なアルコールは水を含むとあっという間にとろけるような甘みに変わる。
田舎っぺのオヤヂたちは、「水と交互に飲んでください」と教えてくれたバーテンダーなど無視して、「おお、やっと飲める!ウイスキーだー」と一気にワンショットを飲み下し、うげーごほーどひーとむせかえった。「なんだよこれ、こんなまずいものあるかよっ!」などと叫んでいる。罰あたりなことを。
かたや、カウンターの隅っこで右手にウイスキー、左手に水のグラスを持ち、右、左、右...と無心にグラスを傾ける女というのもかなりアブない。
小瓶を売っていたのでおみやげに買う。アルコール度数63%。
果実のような甘い香りはシェリー樽かと思ったら、10年貯蔵は、鏡板、側板ともに新材で組み立てられた新樽なのだそう。5年きざみに、25年貯蔵まである。樽からそのままボトリングする、樽出し原酒。
by ichiko : カテゴリー:食、酒、ラーメン
