2005年02月04日

節分のねがい(2)

 墓参りを終えて、グレ子を踏みつぶしそうになりながら、家に戻る。墓地のある場所で、グレ子はぴたりと止まってついてこない。縄張りの境界線なんだろう。むかしはうちのそばまで来ていたのに、すっかりキムタク(という名の美猫)に乗っ取られた。ごまつぶのようになったグレ子を振り返りながら丘をのぼる。風に乗って、いつまでもにゃあにゃあという鳴き声が届いてくる。

「グレ子、ひとりぼっちだね、なんかさびしそうだね」と夫がいう。
「いや~、それはちがうんじゃないかな」
 さびしかったらあそこを選ばないのではないか。わたしたちには見えないが、グレ子にはいっぱいお友だちが見えているのかも。「こ、こわいこと、いうなよ~」心なしか急ぎ足になる夫。

 夜になり、福豆の袋をあける。きょうも仕事関係の人が来ているので、豆まきはできそうにない。夫は豆のことなんか、忘れている。しかたないので、居間に降りてきたときをみはからい、夫の口に豆をひとつ、ふたつとほうりこむ。ほれっ。ほれっ。

 ちっちゃな豆の袋の裏には、マメは「魔滅」に通じると書いてある。いい運が来ますように。ことしも元気で幸せであるように。

by ichiko : カテゴリー:夫、身内について

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