2004年11月17日

どんなに悲惨なスコアであれ

 ゴルフのどこが楽しいんですか、と聞かれたことがある。すぐには答えられず言葉につまった。戦略性が、絶対的な数値で判断できるところが、と説明しながら、なんだか自分でもウソっぽいなぁと思う。ウソではないけれど、ひとつひとつ理由をあげてみてもしっくりこない。好きになることに明確な理由なんてない。
 
 いま言えるのは、「どんなにひどいどしゃ降りのなかであれ、どんなに悲惨なスコアであれ、ボールを打つのは楽しい」ということだ。そりゃあ、晴れてくれたほうがうれしいに決まっている。練習の成果を出してスコアを縮めたい。けれども、ぐしょぐしょにぬれたあとも、ちっとも努力が報われないような情けないスコアを出したあとも、やっぱり「ゴルフは楽しい」と思ってしまう。1年と数ヶ月つづけてきて、それがわたしにとってのゴルフなんだと思う。
 
 きのうのコンペは、すばらしい秋晴れで、風もなく、ゴルフにはもってこいの一日だった。わたしは第一組のスタートだったので、ティーグランドにはおじさまたちがずらっと並んでいる。初参加、最年少(こんな歳でも)、そして女性(希少価値)というだけで注目の的になり、おじさまたちは「お手並み拝見」というカンジで息をのんで見つめている。
 
 朝一番のティーショットをきれいに決められる人は、よほどの上級者か、あるいは神経の図太い人だとよくいわれる。どちらにもあてはまらないのだけれど、運良くわたしの第一打は気持ちよく、フェアウェイの上を飛んでいった。ドラコンホールだったらよかったのに、などと図々しいことを考えるほどよく飛んだ。
 
 カッコよかったのはその一打だけである。いまだに大スランプから抜け出せず、終わってみれば惨憺たるスコアだった。バーディー合戦をするような、ハイレベルな会である。おじさまたちはあきれてしまうにちがいない、笑われてしまうかも、と心配になり、表彰式をかねたパーティーに出るのに気がひけた。

 けれど、ゴルフをするようになって気がついたのは、ゴルフ歴が長い人ほど、そしてお上手な人ほど初心者にはやさしいものなのである。わたしのスコアを笑う人なんていなかった。それどころか、いろんな人が声をかけてくれて、朝一番のショットをほめてくださる。あれはよかったね、よく飛んだね、気持ちがよかったなぁ。悲惨なスコアなど見なかったような顔をして、いいところだけをほめて、わたしを励ましてくれたりするのだった。ゴルフが楽しいと思えるのは、そんな人たちのおかげでもあるかもしれない。

by ichiko : カテゴリー:さまよえるゴルフ

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