2011年12月04日
開場百年を迎える東京ゴルフ倶楽部
家から車で40分弱と距離的には近いけれども、足を踏み入れるのは大変に難しいコース、それが東京ゴルフ倶楽部です。
埼玉県は年に一度、県民デーという日を設定して、こういった名門コースを一般人に開放してくれるのです。有名なコースは予約開始とともにあっという間に満員御礼になってしまうほどの人気ですが、友人が気合いを入れて電話をかけつづけ、運良く一組予約を確保してくれました。一生憧れのままのコースかと諦めていたのに、友人のおかげでわたしもプレーすることができたのです。
東京ゴルフ倶楽部は大正2年(1913年)に設立されました。最初のコースは東京の駒沢(現在の駒沢オリンピック公園)、その後昭和7年(1932年)に「アリソンバンカー」として有名なC.H.アリソン氏の設計によるゴルフ場として埼玉県朝霞市に移転します。
しかしこの朝霞コースも戦争の影響でわずか8年で閉場。現在の埼玉県狭山の地に建設中だった秩父カントリー倶楽部と合併し、2度目の移転を果たしました。社団法人東京ゴルフ倶楽部として新発足したのは昭和38年(1963年)だそうです。

みがき丸太を生かしたクラブハウスは昭和38年(1963年)に創立50周年記念事業の一つとして建設され、現在に至っています。

女子のロッカーと浴場は別棟にあります。フロントで受付をしてから、ぽくぽくと歩いてここまで来ます。ここで女子がプレーするのを許されるようになったのはいつごろからなのでしょう。

二階のレストランの壁には額に入れられた古い写真がいくつも飾られています。
これは1922年、駒沢コースクラブハウス前で摂政宮時代の昭和天皇と、英国の皇太子、プリンス・オブ・ウェールズ殿下。
レストランには大きな暖炉を囲むようにして、ソファが並んでいました。ラウンドを終えて、暖かいコーヒーを飲みながら葉巻などをくゆらせて、ゴルフ談義に花を咲かせていたのでしょう。古めかしい暖炉を眺めていると、セピア色の紳士達の姿が亡霊のように浮かび上がってきます。
わたしがプレーしたのは11月28日、月曜日。予報どおり、天気は曇り。前日まで暖かい日が続いていたのに、この日は太陽の日差しもなければ、しんしんと冷える寒い一日でした。風がなかっただけ、まだ良かったかもしれません。
この日はサブグリーンの知々夫グリーンを使用、わたしを除く男子3名は青ティーからプレイ。青は6600ヤードほどだというのでさすがにそれは長すぎますから、わたしはフロントティーの白(約6200ヤード)から回りました。
わたしの組についたキャディさんは年輩の男性で、挨拶をすませるなり、「あなたは幸せな方ですね」とにっこり微笑みました。なんのことかしら、と首を傾げるわたしに、キャディバッグに付けているネームプレートを指さしながら、「鷹之台でプレーされたのでしょう?年に二回も日本オープンが開催されたコースでプレイできるなんて、こんなに幸せなことはないですよ」とキャディさん。そうなんです。東京ゴルフ倶楽部では通算7回、日本オープンが開催されており、最近では2001年の第66回があります。

たしかに、わたしはシアワセものでございます(笑)。
曇天の肌寒い一日でしたが、各ホールのグリーンの奥に植えられたもみじが真っ赤に染まっていました。春夏秋冬、どの季節にもそれぞれの木々や花々を楽しめるように、いろいろな木が植えられているのでしょうね。
コースは全体的に平らで、歩くのもまったく気になりません。ホールを区切る松林もそれほど密集していないので、隣のホールの様子もよくわかります。ただし、バンカーの数はさすがに多いです。ティーグラウンドから見渡す景色がとにかくバンカーだらけ、バンカーの海、ここは砂漠か、というようなホールもありました。

滅多に来られない場所なので全ホールの写真を撮りたかったのですが、気持ち的にそういう余裕はありませんでした。前の組との待ち時間に、唯一撮った写真。
前半17番の140ヤードぐらいのショートホール。深いバンカーが口を開いて待っています。絶対にあそこにだけは入れたくない!という気持ちが勝ったのか、まぐれ当たりでワンオン、4mぐらいのパターがこれまたまぐれで入ってバーディーをとることができました。
INスタートで、48(19)、46(19)の94は初めてのコースにしてはなかなかの出来だと思います。とにかくドライバーはびっくりするぐらいによく当たり、よく飛びました。それだけでも気持ちが良かったです。
しかしセカンドショットがゴロだったり、左にすっぽ抜けたりとへなちょこゴルフになってしまい、ちょっと残念です。
来年で開場百年を迎えるそうです。戦時下の厳しい状況の下では、ゴルフクラブを風呂敷に包んで自転車で通った熱心なメンバーもいたという話を読み、困難な状況の中でもゴルフをしている時だけはきっと楽しかったにちがいない、一心不乱にボールを打っていたにちがいない、と遠い日の先人達に思いを馳せる一日でした。
by ichiko :
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2011年11月19日
落語:「三三独演~懐古趣味~」
11月は「月例三三独演」に替り、11月14日から4日間の日程で「三三独演~懐古趣味~」の公演がありました。「札所の霊験」と「柳田格之進(他三席)」を交互に行うということで、わたしは16日(水)の「札所の霊験」の二日目に足を運びました。
席は前から3列目の真ん中のあたり、ひさしぶりに良い席に座れたので興奮しながら開演を待ちます。「毎時~大正“いにしえ”の寄席高座を再現」というテーマにあわせて、舞台にはかつて本郷にあった「若竹亭」という寄席をイメージした建物が設置されています。ランプ灯にすだれ、すだれが上がると畳の部屋には火鉢に鉄瓶。三三さんは鉄瓶から湯飲みに湯を入れ、喉をしめらせてつつ話を始めます。
札所の霊験の初日は無我夢中だった、と三三さん。アンケートで「登場人物の誰にも感情移入できない」という感想をもらい、「そんなことを言われると元も子もないですが、まあ、そういう話です。ですから、皆さんも特に誰かに共感しようとか思わないほうがいいです」というようなことを枕でおっしゃいました。「あれっ?」と不安になりました。もしかして、あんまり面白い話じゃないのかしらと。それほどウケがいい話でもないのかしらと。

仲入りを挟んでの、長い話。円朝作の「札所の霊験」は、またの名を「猿小橋の仇討ち」と言うそうで、今回は仇討ちの話まではいきませんので、「札所の霊験」となるそうです。人情話なのでオチはありません。登場人物はイヤな人ばかり、たしかに「誰にも感情移入できない」ですし、共感もできない。ほろりとくる人情話でもなければ、震えるような恐怖もない。どういうふうに受け止めるべき話なのか、よくわからないまま終わりました。
前座もなし、すべて三三、おどりも三三。おどりは今ではなかなか見られない貴重なもののようですが、背が高い方なので、すくっと立つと昔の畳間を再現した舞台では天井に頭がつきそうです。ひょろっとした細身で「あらさ~、よいさ~」と二曲おどり、いったん引けてから高座に上がった時は、「息が切れます」とぜえぜえしながら、湯を飲みつつ、休んでから話の続きに入りました。
もんもんとした思いで会場を後にし、駅への道を急いでいましたら、後ろから、「なんだかよくわからなかったね」「どうしてあの話なのかな?」という声が聞こえてきました。わたしよりも一回りほど上の、ご夫婦のようでした。
わたしも同じ気持ちです。三三さんは、どうしてこの話を選んだのでしょう。そういう疑問が残る独演会でした。
by ichiko :
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2011年11月14日
落語備忘録
落語を聴きに行ってみたい、と言ったら、その道に詳しい友人が、とっておきのがあるからチケットをご用意しますよ、と誘ってくれたのが事の始まり。
何事も最初が肝心ですから、それにはぴったりの会ですから、と得意げに語るその友人が連れて行ってくれたのは、ことしの3月に恵比寿にあるEBISU亭で行われた柳家喬太郎さん、柳家三三さんの会。後になって知ったのだけれど、柳家三三さんは人気急上昇中の若手噺家さんで、チケットを取るのも至難の業。にもかかわらず、わたしたちの席は前から2列目のど真ん中。
この夜、柳家三三さんの落語は「団子坂奇談」でした。よく、霊能者の人は頭の中に映像がくっきりと浮かぶというけれど、だとするなら噺家さんというのは観客を霊能者に変える力を持っているのですね。わたしの中にはわたしだけの団子坂が浮かび、女を追いかけて息を殺して団子坂を下る男の姿をわたしはたしかに見ましたから。
飛ぶ鳥を落とす勢いの人気噺家を間近から見上げるように聴く初めてのナマの落語。これでハマらわないわけがありません。
それ以降、三三さんを追いかけるようにしてチケットを購入し、ひとりで落語を聴きに行くのが趣味のひとつになりました。自分でも整理しておきたいので、これまでの落語を記録しておきます。
3/2 YEBISU亭
柳家喬太郎 「寝床」、柳家三三 「団子坂奇談」

5/29 三三独演会 日本橋三井ホール
柳家三三 「吉原あれこれ」
スクイーズ・ハジキーズ 長唄三味線
柳家三三 「明烏」、「唐茄子屋政談」

6/28 三三独演会 麻布区民センター
立川志らべ 「二人旅」、 柳家三三 「妾馬」、 柳家三三 「鮑のし」

7/5 喬太郎 三三 桃太郎三人会 練馬文化センターホール
昔昔亭桃太郎 「ぜんざい公社」、 柳家三三 「鮑のし」、 柳家喬太郎 「宮戸川」

7/15 第71回所沢寄席 所沢市民文化センター ミューズ
立川らく兵 「堀の内」、 三遊亭兼好 「祇園祭」、 古今亭菊之丞 「お見立て」、
柳家三三「釜どろ」、 立川志らく 「短命」

9/14 月例三三 国立演芸場
柳亭市楽 「芝居の喧嘩」、 柳家三三 「のめる」、「出来心」、「猫定」

9/27 小三治一門会 よみうりホール
柳家ろべえ 「平林」、 柳家三三 「看板のピン」、 柳家喜多八 「短命」
柳家そのじ 「俗曲」、 柳家小三治 「うどん屋」
わずか半年ばかりの間に、「鮑のし」と「短命」がかぶっていますね。ナマではありませんが、テレビのBS喬太郎で「祇園祭り」も聴きましたので、みっつになります。素人からすると、落語の噺は数え切れないほど、と思っていたのですが、流行の噺などもあるのでしょうか。
by ichiko :
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2011年10月22日
ここ最近のゴルフ
ここ10回のラウンドデータです。
■直近10ラウンドのデータ
2011/10/13 飯能グリーンCC 45・43=88
(ベント・白ティー、第5回いちこ杯)
2011/10/07 飯能グリーンCC 47・43=90
(ベント・赤ティー、スクールコンペ)
2011/10/04 Jゴルフ鶴ヶ島CC 45・42=87
(ベント・赤ティー、自治会コンペ)
2011/09/29 武蔵丘GC 47・47=94
(ベント・赤ティ-、地区対抗戦)
2011/09/23 東松山CC 43・47=90
(西・東、Aグリーン、関東アンダーハンデ選手権)
2011/08/30 武蔵の杜CC 43・45=88
(ベント・白ティー)
2011/08/25 エーデルワイスGC 51・50=101
(白ティー)
2011/08/16 廣済堂埼玉GC 47・46=93
(コーライ・白ティー)
2011/08/04 札幌ゴルフ倶楽部由仁コース 43・48=91
(Bグリーン・赤ティー、オープンコンペ)
2011/07/25 軽井沢72ゴルフ北 43・52=95
(ベント・赤ティー、GDO関東Bブロック決勝)
■10ラウンドの平均 91.7
■100台 1回
90台 6回
80台 3回
■JGAハンデ 15.8
とりあえずの目標はハーフで46以上を叩かない、です。
by ichiko :
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2011年10月16日
日本オープン:観戦裏話
10月13日から千葉県の鷹之台カンツリー倶楽部で行われている日本オープンゴルフ選手権の第二日目を観戦してきました。
火曜日に行われたプロアマ大会に参戦したときの話は「日本オープンプロアマ大会:その1、その2」に書いてありますので、よろしければそちらもごらんください。
■その佇まいが好き
プロアマ大会で一緒になったJ・チョイ選手に魅せられ、すっかり大ファンになってしまったので、予選の2日目に応援に行くことに。JGAの会員はなんと観戦料はタダなのです。片付けなければならない仕事があったので迷いましたが、彼のスタートは最終の12時2分。早朝に起きて仕事をすませから、駆けつけました。ちょうどスタートの7分前に1番ティーに到着し、練習グリーンにいるJ選手にちょこっと挨拶することができました。
わたしは前日に地元でコンペがあり、18ホールを歩いてラウンドしていたのですが、この日は1番から彼について歩き、最終の18番ホールまで全ショットを見届けるという力の入れようでした。
観戦しながら、いったい彼の何にこんなに惹かれているのだろう、と考えてみました。
まず第一にはなんといっても彼の美しいスイングです。トップまでコンパクトに振り上げ、しなやかにダウンする彼のドライバーショットは何度見ても惚れ惚れします。100ヤードぐらいのショートアイアンも実にきれいに打ちます。
つぎは彼の明るい性格と言いたいところですが、あくまでもファンとして彼を遠巻きに眺めているだけという視点から言うなら、ゴルフをしている彼の姿、その佇まいが好きです。ティーショットをアドレスするまでの一連の動きから、打ち終えて下がるまでの流れもそうですし、フェアウェイを歩く時の胸の張り方も見ていて気持ちがいい。ナイスショットでも失敗でも結果に一喜一憂せず、淡々としているところに精神の強さを感じます。彼のようなゴルフをしたい。彼のスタイルはわたしのひとつの理想型でもあります。
■ダーティーだったのは
3番のショートホール。プロアマ大会での出来事を思い出しました。
観戦しているときは、どのホールでもプロアマ大会でのプレーが頭をよぎり、「このホールはわたしのボールが採用されたな」とか「ここは誰もフェアウェイに落とせなかったホールだ」と、いろいろ思い出しますが、3番では特に面白い事があったのです。
スクランブル方式ですから、バーディーパットを順番に4人が打ちました。まずはわたしから。じつはちょっと自信があったのですけれど、惜しくもちょっぴりはずれてしまいました。でもまだあと3人が打つチャンスがあります。バーディーは簡単にとれるだろう、と誰もが思ったはずです。
しかし、右に左にとはずし、最後のJ選手までもがバーディーパットを入れることができませんでした。
つぎのホールに歩きながら、J選手はキャディのトムに向かって「Dirty Whore!」と言うのが聞こえ、わたしは思わず彼を振り返り、「Dirty what?」と聞き返しました。なかなか入らないから、Dirty hole!と言ったのかとも思いましたが、発音からして「hole」ではなかったということぐらいはわたしにでもわかります。「r」の入る単語で似たようなものは知らない。J選手は「うーん、今のは聞かなかったことにしてください」と言うので、「つづりはWhoreであっていますか?後で自分で調べます!」と張り切ってわたしは答えました。単語の意味を知らないがゆえに言えたことですね(笑)。「ああ、困った。真実を知ってもどうかボクを嫌いにならないで!」とJ選手がふざけて懇願するように言ったときに、ようやく、それはいい言葉ではないのだと察しました。家に帰って、この話を思い出して調べてみて、なるほど、はは~ん、です。
■頑張ってなんて言えない
観戦したこの日は、J選手はものすごく調子が悪くて、顔を見るのをためらうぐらいでした。
後半に入り、15番のショートホール(といっても233ヤード)で、せめてここはバーディーをとると彼自身も気合いを入れていたようです。ですが、結果はパー。グリーンを降りてから後ろを振り返り、だれもいない方を向いて、彼はめずらしく「あーーっ」と声を出しました。大きなため息のような、自分に渇を入れているような、なんともいえない声です。残すところあと3ホール、たぶん、ここで予選通過はムリだなとわかったのではないかと思います。
それを見ているはずなのに、後半からJ選手にずっと付いて来ていた女の子が、つぎのホールに行くJを呼び止めて、「頑張ってください。バーディーとってください!」と声をかけました。
J選手はちょっとびっくりしつつも、前を向いたまま、「頑張ってます。でも入らないんですよ」と苦笑いしながらわたしの目の前を通り過ぎていきました。ファンとしては応援のつもりで「頑張って」と声をかけたつもりなのだろうけれど、なんだかそれはちょっと酷だなという気がします。プロなのだから、まあそんなことは気にしないかもしれないし、頑張ってという声援が力になるという人もいるのかもしれない。
でもわたしは言えない。調子が悪いのをなんとか耐えて、もがいて苦しんでいる人に、頑張ってだなんて絶対に言えないのです。
■茶店でおにぎりを
プロアマ大会のときには、コース内の茶店にはそれぞれ飲み物や食べ物が準備されていました。ポカリスエット、お茶などのペットボトルや缶コーヒー、バナナ、みかん、鮭や昆布、高菜の入ったおにぎり、そして豚汁が用意されていて、全て無料で利用することができます。
観戦の時には、ギャラリーはコース内の茶店に入ることはできません。7番ホールにある茶店に来た時に、そこでキャディのトムやみんなで一緒におにぎりをほおばったなんて、ちょっと信じられないなぁとわずか3日前のことをなつかしく思ったりしました。
そして茶店に入っていったJ選手の背中を見つめ、いま、彼がそこで何を言っているのか、はっきりと言い当てることができました。
冷たい缶コーヒー、砂糖とミルク無しのをください。え?ないの?じゃあ、砂糖ありでもいいよ。
茶店から出て来たJ選手の手に缶コーヒーが握られているのを見て、「ほらね」とわたしはひとりで笑うのです。
■覚えていますよ
表彰パーティーの時に、「応援しに行ってもボクのことなんて忘れてますよね」、とプロアマ大会で一緒だった男性がJ選手に聞いていました。顔を見てすぐに思い出せなくても、どの大会で一緒になったかを言ってもらえば必ず覚えています、と答えた彼に、本当かなあ、とわたしはつい言ってしまいました。
すると、たしかに試合中に声をかけられても答えることはできないし、そちらを向くこともしない。でも覚えてはいます、と。
観戦している時には、もちろん声をかけることもなく遠巻きにして眺めています。すぐ目の前を通っても、J選手はこちらを見ることもありません。プロアマ大会の時にはまるで友だちのように話をし、ゲラゲラ笑いながら一緒にフェアウェイを歩き、パーティーで同じテーブルで食事をしても、終わってしまえば、今はもうプロゴルファーとただの一般人です。わたしたちの間には一本の確固たる境界線があります。本当に、あの日のことは夢だったんだなあと実感しました。
18ホールが終わり、アテストのテントから出て来た彼。つぎはいつ観戦できるのかもわかりませんから、クラブハウスに戻るまでは見送ろうと練習グリーンのはしっこで立っていたところ、歩きながらJ選手はこちらを見て、ちょっと笑ってから頭を下げました。
他の人には見えないように、わたしは胸のあたりでこっそりと手を振ります。
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